話だけの釣り

20 雨竜川支流恵岱別川

 今までまったく行った事のない所へ行ってみたい。そんな話がでた。旭川市内ですし店を経営しているT氏、いろいろ考えたあげく、恵岱別川上流の3段の滝へ行ってみようという事になった。トラックにバイクを積んで行った。林道に入った所からバイクに二人乗り、50ccなのだが、林道では誰も来ないからいいべさ〜ぁ、と勝手な理由をつけてでこぼこ道の林道を50ccのバイクに二人乗り、揺れる度にT氏の物が背中に当たる、君のはでかい?
さ〜ぁ着いたぞ。すごい所だ、確かに段々になっている。少し赤茶けた岩魚が入れ食い状態。さすがに3段の滝だ、こんな所まで誰も釣りに来ないんだろう。どんどん釣り下っていったらなにやらすごい音が聞こえる。ゴーッというような音。そして視界がパ〜ッと開けた。なに?これ?本流へ出たのだった。二人が3段の滝だと思っていた所はたんなる枝川に過ぎなかった。まだまだ川はとうとうと流れていて上流とはいえなかった。それでも釣れたからま〜いいか。
21 猿払川支流石炭別川支流17線沢
 解禁と同時に単独釣行。釣れて来るのは青みがかった銀毛やまべ。
先行者はいない様だ。1時間ほど釣り上がった時に笹薮でがさがさと音がする。根曲がり笹がゆっさゆっさと揺れる。口から心臓が出そう、カラカラに口が渇く。その時、信じられない様な声が聞こえた。父さ〜んこっちだよ。ばっきゃろ〜。その場にへたり込んでしまった。この辺りでは7月に入っても竹の子が取れるのか?親子で来ている様だ。しばらくして気を取り戻して釣りを開始。つ〜んというアタリ、とっさに手首を返すと上がって来たのはなんだこりゃ〜ぁ、
真っ黒いもの、正式な名前は分からないがカラス貝と呼んでいる貝だった。こんな事は初めてだった。やまべ釣りをしていてカラス貝が釣れるなんて。この日、2匹、いや、2個も釣れた。
22 猿払川支流石炭別川支流ヒトシベツ川
 ヒトシベツ川、やまべ釣りをする者にとってこの川は憧れの地、未知の世界だった。それが林道がついて誰でもが行く事が出来る様になった。それまでは沢の位置を見ながら道なき道を山越えしなければならなかった。なんとしてもチャレンジしたいと釣行を試みた。到着したのはAM1:00、安着祝いをして少し仮眠をする。夜が明けさ〜ぁ行くぞと見た川の濁り、え〜っというほどの濁り。これじゃ釣りにならない、味噌汁の川だ。仕方がないので問寒別に移動する事にした。(これが副うを成すのだが)その時、河原におびただしいカラス貝の残骸があった。誰がこんなものを食べたのだろう。すべて貝は開かれていた。味噌汁にしたわけでもあるまいし。(笑い)ふと頭をよぎったもの、血の気が引いていった。退散すべし。はっきりは見ることは出来なかったが本当に誰があの貝を食べたのか?今だに分からない。それ以後、このヒトシベツ川で釣りをする機会がなかった。『かわせみ』にとってエタンパックとヒトシベツ、この名前を聞くたびにもう一度なんとしてでも・・・心残りだ
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